『ダーナと接続しました』
杏奈のゲーム画面に表示された。
「ダーナって名前なの?」
杏奈が聞いた。
もちろんこの成人男性の名前はダーナではない。
「いや、俺の名前はダーナではないんだけど、とりあえずはそう呼んでね」
「はーい」
そして『ダーナ』の画面には「あんなと接続しました」と表示された。
子供は自分のキャラの名前に本名を付けるケースは多い。
「あんなちゃんって名前なんだ?」
「うん!漢字はフルーツの『杏(あんず)』に、奈良県の『な』なの!」
素直に答える杏奈。
しかし、名前の漢字を説明するのは理由があった。
頭の固い大人に「漢字でどう書くの?」や、「今時の子供は、読みづらいのや書きづらい名前が多いからねえ・・・」と、
常日頃から言われるので、名前を言った後はすぐに、どう書くかの説明をしているのだ。
「今からクリスマス限定アイテムのうちの1個を通信で送るよ」
『ダーナ』がそう言うと、杏奈はアイテムを受け取る用意をした。
アイテムの送受信は、お互い用意しないといけないのだ。
しばらくして、短い音楽と共に、杏奈のゲーム画面に、新しいアイテムが送られてきたお知らせが表示された。
『ダーナからクリスマスステッキが届きました!』
「わあ・・・♪」
杏奈は喜びの声をあげた。
「はい。最初の1個はクリスマスステッキね。あとの限定アイテムは・・・杏奈ちゃんを触らせてもらった後にね・・・」
『ダーナ』はそう言って、一旦通信を切った。
杏奈は「うん!」と言って、同様に通信を切った。
ところで、最初に手付金のような形で、先に1個だけアイテムをあげるのは、理由があった。
実際にアイテムを送り、『本当にアイテムがもらえた』という実績を作って信用させるためである。
「残りのクリスマス限定アイテムをあげるために、いろいろと了解してほしい事があるんだ」
「了解する事・・・?」
ゲーム機の電源を落としながら杏奈が言った。
「アイテムをあげる条件として、身体を触らせてもらう、というのは、了解してるよね?」
『ダーナ』が念を押して言った。
「うん!」
素直に答える杏奈だが・・・
「身体は触るが、痛い事はしない。これは約束する」
「・・・うん・・・」
「あと、途中でイヤになったら断る事ができるよ。無理やり続けないから」
「・・・うん・・・」
「但し、途中で断ったら、残りのアイテムはあげないよ。でも最初にあげたクリスマスステッキはあげるけどね」
「うん!痛い事しないなら、我慢できるよ!」
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